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工事現場で盗難発生!責任は誰が負う?万が一の補償範囲と支払いの実例
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工事現場で盗難発生!責任は誰が負う?万が一の補償範囲と支払いの実例

工事現場で盗難発生!責任は誰が負う?万が一の補償範囲と支払いの実例 | 物的対象物の保険

近年、銅線やアルミなどの金属が海外で高額取引されるようになり、工事現場を狙った盗難事件が増えています。

警察庁のまとめによると、金属盗難の被害は年間でなんと100億円以上(出典:NHKニュース)。

資材や機材がたくさん置いてある工事現場は、どうしても狙われやすいのです。

また、夜間や休日には人手が少なく、防犯カメラや施錠設備が十分でない現場も多いため、盗難が起きやすい環境が整ってしまうという背景もあります。

そこで、この記事では、

  • 工事現場で盗難はなぜ多いのか
  • どうすれば盗難を防げるのか?
  • もし盗まれたら、誰が責任を取って、どう補償されるのか?

といった、工事関係者の皆さんの気になる疑問を分かりやすく解説します。

工事現場の盗難はなぜ多い?その対策とは?

工事現場には、高価な資材や機械がたくさん保管されています。そのため、侵入されやすい状況が生まやすいです。

また、広範囲に渡る作業スペースでは死角も多く、夜間や休日には目が行き届きにくいのが実情といえます。

まずは、どんなものが盗まれやすいのかを知って、具体的な対策を一緒に考えていきましょう。

なぜ資材や機材が狙われやすいのか?

工事現場では、大量の資材や重機が昼夜問わず、一時的に保管されています。

つまり、高額転売できる金属や機器を狙う窃盗犯にとって、好都合な環境なのです。

例えば、以下のようなものが頻繁に盗難被害に合っています。

  • 金属類:銅線・アルミ材・鉄板・足場材など
  • 重機類:発電機、コンプレッサー、油圧ショベル、電動工具など

他にも、一般住宅の庭石・植木も転売目的で狙われることもあります。

このような資材や重機は闇市場で高値になることも少なくありません。

特に、夜間や休日は見回りが少なく、簡単な囲いしかない現場も多いため、被害に遭っても気づきにくい…という点も、盗難リスクを高めています。

具体的にどうすれば盗難を防げる?(警備・防犯カメラ・管理体制)

次は具体的にどのような手段で被害を防げるかを考えることが大切です。

盗難リスクを下げるためには、次のような、いくつかの対策を組み合わせるのがおすすめです。

①:侵入を難しくする!物理的な防犯対策

  • フェンスや門扉の鍵を二重にする
  • 敷鉄板を溶接して、簡単には持ち出せないようにする
  • 夜間は重機を入口付近に置いて、大きな車が入れないようにする

など、侵入や運び出しを難しくします。

②:資材・機材の管理を徹底する

  • 工事に使わない資材や工具を、現場に長い間置きっぱなしにしない
  • 鍵のかかる倉庫に保管する
  • 在庫をこまめにチェックして、盗難にすぐ気づけるようにする

など、管理体制を強化します。

③:防犯カメラや警備サービスを上手に活用

  • 夜間や休日にカメラを遠隔で監視する
  • センサーライトで不審者を威嚇する
  • 高価な重機にはGPS発信機を付けて、盗まれても追跡できるようにする
  • 大きな現場なら、警備員さんの巡回や夜間の常駐を検討する

など、セキュリティレベルを上げます。

警備の仕組みや防犯カメラだけでなく、資材を管理するルール作りなど、いろいろな方法を組み合わせることで、盗難リスクをぐっと下げることができます。

できることから始めて、現場の安全を守りましょう。

盗難被害は保険でどこまで補償?範囲と注意点

十分な防犯をしていても、万が一盗難被害に遭う可能性はゼロではありません。

そうした場合でも金銭的損失を最小限にするために、工事に合った保険について知っておくことが大切です。

火災や台風と異なり、不意を突かれる盗難被害は見落とされがちなので注意が必要です。

ここからは補償範囲を具体的に見ていきましょう。

補償されるケース

工事現場の盗難被害は、「建設工事保険」「動産総合保険」でカバーできる場合があります。

このような保険は、工事中の火災・爆発だけでなく、思いがけない事故や盗難にも対応していることが特徴です。

ただし、契約時に「補償の対象」として明記したものだけが保険金支払の対象になる場合が多いため、範囲をしっかり確認しましょう。

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対象外となるケース

一方、個人の持ち物や、工事と関係のないものは補償されないことがほとんどです。

また、重大な管理不備や過失が認められると、保険金がもらえない可能性もあるので注意しましょう。

盗難が起きたら、決まった期間内(例えば30日以内など)に保険会社に報告することが必要です。被害を見つけたら、すぐに手続きを始めましょう。

実例:保険金支払事例と注意ポイント

実際に、マルエイソリューションで取り扱った、「盗難」で保険金が支払われた例をご紹介します。

  • プレートコンパクターの盗難
    地盤締固め用の機材(プレートコンパクター)が夜間に持ち去られたが、「建設工事保険」約12万円の補償を受け取れました。
  • 大型床洗浄機や清掃車の盗難
    高額な機器がまとめて盗まれたケースで、「動産総合保険」に加入していたことで200万円以上の損害がカバーされました。

このような事例では、被害に気づいてすぐ警察へ通報し、写真やリストをそろえて保険会社に提出した点が共通しています。

一方で、管理が甘かったり手続きが遅れたりすると、補償金が減額されたり支払われなかったりする可能性もあります。

日頃から現場の管理をしっかり行い、契約内容をきちんと理解しておくことが大切です。

盗難発生!誰が責任を取る?(施主・元請・下請)

どんなに防犯対策や保険で備えていても、実際に盗難被害が起きたら、「誰が責任を取るのか」という問題は必ず出てきます。

施主が負うべきなのか、元請や下請がカバーするのかは、契約書の条文や取り決めによって大きく変わるため注意が必要です。

事前に確認し、常にトラブルを防ぐ意識を持っておくことが大切です。

契約書でチェックすべき条項

盗難が起きた場合、よく問題になるのが「誰が損害を負担するのか」という点です。

一般的な建設工事請負契約では、工事が完成するまでは施工業者(元請や下請)がリスクを負うケースが多いです。

しかし、施主が支給した資材なのか、下請業者が持ち込んだ工具なのかによっても、責任が変わることがあります。

契約書には「完成までのリスク負担」や「損害が起きた時の責任の分担」が定められていることが多いため、そこに盗難時の管理責任がどの程度書かれているか確認しましょう。

実際、下請の資材が盗まれた事件で、元請と裁判になったケースでは、「元請がセキュリティを任せきりにしていた」として和解に至った例もあります。(出典:京都総合法律事務所

事前に契約書で責任の所在をできるだけはっきりさせておくことで、無駄なトラブルを減らすことができます。

盗難発生後の流れ(警察→保険会社→話し合い)

責任の範囲をはっきりさせた上で、もし被害に遭ったら、どんな手順で動けばいいのかを知っておくことも大切です。

盗難被害に遭った時は、次の順番で対応するのが一般的です。

  1. 警察に通報して、被害届を出す
    現場の写真を撮ったり、盗まれたもののリストを作ったり、証拠をしっかり残します。
  2. 保険会社に連絡して、手続きを始める
    契約内容や決まりを確認して、必要な書類を早めに準備しましょう。
  3. 責任分担について話し合う
    施主・元請・下請の契約書をもう一度確認して、「誰の管理責任か」を整理します。必要であれば、弁護士などの専門家に相談することも考えましょう。

手続きを先延ばしにすると、補償が受けられなくなるだけでなく、責任分担の話し合いが長引いてしまうこともあります。

被害に遭ったらすぐに行動することが、損害を最小限に抑えるポイントです。

現場を守るために、盗難対策を徹底しましょう

工事現場での盗難は、資材価格の高騰や夜間の無人化など、さまざまな原因が重なって起こりやすくなっています。

「うちの現場は大丈夫だろう」…そう思っていても、明日は我が身かもしれません。

損失を最小限に抑え、安心して工事を進めるために、今すぐできる対策を行いましょう。

  • まずは、物理的な対策、管理体制の強化、そして最新技術を組み合わせた、多角的な対策を!
  • その上で、「建設工事保険」や「動産総合保険」などを活用して、万が一に備えましょう。
  • もし被害に遭ってしまったら、警察や保険会社への連絡を優先しつつ、契約書をよく確認して、誰が責任を取るのかをはっきりさせましょう。

マルエイソリューションでは、複数の保険商品を比較・提案し、団体割引などを活用しながら建設企業のリスクを総合的にカバーするお手伝いを行っています。

現場の盗難リスクを最小化し、工事をスムーズに進めるためにも、早めの対策と保険の見直しをご検討ください。

詳しいご相談や無料見積もりをご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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