
投稿日:2024.12.24 最終更新日:2024.12.24
土木工事保険で工事リスクを軽減!補償内容を適用ケースで詳しく解説

道路やトンネルといった工事現場は他工事よりも規模が大きく、地形や気象条件に左右されやすい環境にあります。そのため、水害や火災といったトラブルによって事業者の金銭的な負担が発生することもしばしば。
こうした特に高いリスクを伴う土木(インフラ)工事において、作業中の資材や建造物にかかる物的損害リスクに備えているのが「土木工事保険」です。
本記事では、土木工事保険の基本情報や必要性、そして具体的な補償内容について詳しく解説していきます。インフラ工事に携わる皆様が安全に工事を進めるためのヒントとなる情報を提供していますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
土木工事保険とは?
土木工事保険とは、工事保険のうち物的損害を補償する保険の一種であり、道路や橋、トンネル、ダムなどの土木(インフラ)工事に特化しています。
土木工事は、他の工事と比べて使用する機械や資材の量が多く、作業範囲も広いため規模が大きくなりがちですし、山間部や河川敷といった自然環境で行うことが多く、地形や気象条件による影響も受けやすいため、現場環境は厳しいといえます。
このように、工事現場の中でもトラブルが発生しやすい環境だからこそ、より補償範囲の広い土木工事保険への加入の必要性が高まっています。特に長期にわたるプロジェクトでは、現場での損害が事業全体に与える影響も大きくなるため、施工業者がリスクマネジメントの一環として土木工事保険を利用するケースが増えています。
土木工事保険の一般的な補償内容
土木工事保険には、補償されるケースと補償されないケースが存在します。以下に、それぞれの具体的な内容を詳しく説明します。
土木工事保険の補償対象
まずは、土木工事保険で補償される具体的なケースについて説明します。
1. 自然災害(天候)による損害
台風や豪雨、土砂崩れなどの自然災害(風水災)によって、工事現場や工事対象物が直接的に損傷を受けた場合に適用されます。特に近年増加している集中豪雨による浸水被害は、補償対象として重要なポイントです。
- 豪雨や洪水: 集中豪雨や内水氾濫による損害は補償されます。
- 暴風や高潮: 台風による強風や高潮による損害も対象です。
- 土砂崩れ: 自然災害による土砂崩れによる損害も補償されます
2. 作業ミスによる損害
重機の操作ミスで建設中の橋が損傷するなど、従業員の施工ミスや不適切な作業方法によって発生した損害も補償されます。これには、工事の目的物や関連する仮設物の損傷が含まれます。
3. 工事中の事故による損害
トンネル掘削中に発生した崩落事故で建材が破壊されるといった、落盤や崩壊、異常土圧など、工事現場で発生する不測かつ突発的な事故による損害が補償されます。
4. 盗難による損害
工事現場での資材や機器の盗難による損害も対象となります。
5. 火災による損害
工事現場や工事対象物が火災、爆発、破裂、落雷によって損傷した場合、その損害が補償されます。
土木工事保険で補償されないケースとは?
ここからは、土木工事保険では補償の対象外となるケースについて説明します。
1. 地震や津波による被害(特約未加入の場合)
土木工事保険は水害などには対応しているケースが多く見られますが、地震や津波による損害は補償対象外となることが一般的です。これらのリスクに対応するには、特約を付け加える必要があります。
2. 故意または重大な過失による損害
施工業者の故意や明らかな過失による損害は保険の対象外です。例えば、定められた安全基準を無視した作業による損害がこれに該当します。
3. 工事開始前または保険適用外の範囲での損害
工事開始前の損害や、保険契約に含まれない範囲(例:周辺地域の環境破壊に伴う損害)は補償されません。補償範囲は契約前にしっかりと確認しておきましょう。
4. 施工方法の著しい違反
工事仕様書に記載された施工方法に著しく違反した場合に生じた損害も対象外です。
5. 自然の消耗や劣化
保険の対象物が自然に消耗したり劣化したことによる損害も補償対象外です。
その他業種で検討したい工事保険
土木工事保険と同様に、工事保険の中で物的損害を補償する保険はいくつか存在します。工事内容に合わせた工事保険への加入をおすすめします。ここでは、特に活用されることの多い2つの保険を紹介します。
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この記事では、土木工事保険の基本情報や補償対象、その他業種の工事保険について解説しました。
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